戦闘機の登場と航空産業の発展(10) "独ソ戦…冬将軍到来"


こんにちは。spit14です。今回は冬将軍到来について書いていこうと思います。

ドイツ陸、空軍の電撃戦により、ソヴィエトは窮地に立たされます。ドイツ軍はぬかるんだ地形や針葉樹林のジャングルをなんとか進軍していきました。補給が途絶えがちだということを知っていたソヴィエト軍は地形を利用したゲリラ戦も展開してドイツ軍を踏み止めていました。</div>

1942年11月19日、ドイツ軍がやっとクレムリンの塔の先まで見えた(モスクワまでおよそ30km未満)矢先に、事態は一変します。それまで不利だったソヴィエトの戦況がついに逆転しました。</div>

その原因は彼らが一番実力を発揮し、かつてフランスのナポレオン一世の進軍をも追い返した出来事もありました。それが冬です。冬になると、ドイツ軍の特に陸軍は武器(ワルサーP-38やマウザーなど)が凍結、故障(拳銃のスライドやライフルのボルトが引けなくなる、寒冷化で排莢不良による弾詰まりが頻繁に起こりました。

一方ロシアでは陸軍の用いている武器は、どのような環境下でも確実に作動させるために安全装置などの複雑な機構がほとんどされていませんでした。

さらに、ソヴィエト空軍は横転率、加速力、最高速度などで総合性能でドイツ空軍機に匹敵するラボチキンla-5やヤコヴレフYakー1Mなどをようやく実戦投入し始めました。ロシアにおける、第二次冬将軍の登場となりました。赤い国の反撃がついにはじまったのです。

次回は西部戦線における1940年末から1941年までのドーヴァー海峡における制空権争いについて書いていこうと思います。

つづく