戦闘機の登場と航空産業の発展(7) "独ソ戦…二人の独裁者の狭間で…"


こんにちは、spit14です。今回は独ソ戦やそれに登場する戦闘機の前に、当時の独ソの背景について話していこうと思います。

ナチスドイツこと国家社会主義ドイツ労働者党は当初から反共主義を公にしていました。ドイツがなぜ社会主義共産主義を毛嫌いしていたのかについての問題はたんじゅんでもあり、複雑でもあります。

社会主義はもともとドイツ(プロイセン)のカール・マルクスからの思想です。彼はユダヤの血統を受け継いでいました。なので、アーリアン至上主義、ユダヤ人迫害(アドルフ・ヒトラーの母親を救ってくれたユダヤ人医師などは除いていました。)を考えていたアドルフ・ヒトラーにとっては都合の悪い思想だったようです。

そして、そもそもナチスドイツの国家社会主義とはただの社会主義共産主義ではありません。しかもアドルフ・ヒトラーの目指していたものは単なる国粋主義でも資本主義国家でもありませんでした。彼を筆頭にドイツ人(特にアーリア人)のコミュニティーを作って、ユダヤ人を初めとする政党反対派の民族を弾圧、もしくは利用して使い捨てるという恐怖政治を用いた民族ナショナリズム帝国国家でした。ドイツの中の小さなコミュニティーから、世界へ向けて進軍、その力を見せつけ、世界そのものを我が物にするという計画でした。

また、宗教面ではドイツはキリスト教のような絶対神を古くから信仰の対象(西方正教会)としていました。その為ナチスドイツもそれを取り入れ、反対する宗教団体を鎮圧していました。

しかしレーニン、ヨシフ・スターリンと続いてきていたソヴィエト社会主義共和国連邦ことソ連は、キリストなどの絶対神をむしろ排除する動きがありました。なぜなら、ロシアは基本的に東スラヴ人の文化なので、信仰の対象はギリシア正教会(東方正教会)だったのです。これは古くからのヨーロッパ東西対立の元凶でした。

これらのことが相まって、アドルフ・ヒトラーヨシフ・スターリンは政治的な面でお互い対立をしていました。お互いホロコーストや、資本主義者やその他の反対勢力の粛清していたので政策的にはどちらも恐怖政治であったことに違いはありませんが…。

世界の大恐慌の後、彼らがお互い強いカリスマ性や影響力を用いて勢力を伸ばし、ついにドイツとソ連の間にも戦火を交えると当時のこれを見ていた世界情勢は考えていました。しかし、自体は思わぬ方向に転換していったのです。</div>

次回はドイツ兵とソ連兵との間の関係と、独ソ戦の勃発について書いていこうと思います。

つづく